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「栗原小巻 朗読の調べVol.1 ー女性たちの記憶ー」(9月21日日比谷コンベンションホール)は、おかげさまで満席、大好評のうちに終演致しました。「感動した!」「最後は涙が出ました」など終演後、沢山のお客様からお声をかけて頂きました。
佐藤紀雄さんによる最後の演奏、名曲「愛のロマンス」を受けて、芥子色の和服姿で登場した栗原小巻さんは、戦争の悲惨を描いた傑作映画『禁じられた遊び』について言葉を発したその瞬間、会場を埋め尽くした観客のこころを一気に捕らえてしまったかのような印象を受けました。デビューして半世紀、最近は舞台一筋に打ち込んでいる小巻さんが、演劇人として舞台の醍醐味をいかんなく発揮した充実した1時間であったと思います。
ご来場頂きましたみなさまに心から感謝いたします。また予約満席でご来場をお断りせざるを得なかったみなさまには、改めてお詫びを申し上げます。またの機会に是非よろしくお願いいたします。綜映社 大塚 汎 2014年9月30日
※当日の舞台写真は下記の「音の絵文庫」欄をごらんください。、

 

2014年7月12日更新
栗原小巻 朗読の集い-女性たちの記憶- 2014年9月21日(日)14時30分開演(開場14時)
ギター:佐藤紀雄 日比谷コンベンションホール(日比谷図書文化館B1)
会費3,000円 予約制 全自由席 当日受付清算
戦争とはなにか。女性たちの貴重な記憶を呼び覚ます、栗原小巻渾身の「朗読の集い」第一弾。単なる一内閣の欺瞞に充ちた憲法解釈の曲解により、恒久平和を世界に誓った日本が、憲法改正もせず、突然戦争可能な国へと大変貌しつつある今だからこそ、是非一人でも多くの方々に聞いていただきたいと思います。「あなたのこころに」のギタリスト佐藤紀雄も、平和を願う名曲「鳥の歌」、反戦映画の傑作「禁じられた遊び」のテーマ曲などを演奏します。

予約を開始いたしました。ご予約はホームの上右、「お問合せ」からお願いします。公演タイトル、お名前、ご連絡先、人数をご記入の上、メール、ファックス、お電話などでお申し込み下さい。チラシをご要望の方は、枚数をお書きの上、ご送付先をお書き下さい。みなさまのご来場を心よりお待ち申し上げます。

栗原小巻 朗読の集いVol.1 

栗原小巻 朗読の集いVol.1 ウラ

○「祭りの準備」5月26日(月)、テアトル新宿の上映時間、19時30分が、20時に変更にりました。上映後、トークショーもございます。詳しくは下記、「綜映社作品上映情報」の欄をごらん下さい。

○「あなたのこころに」Vol.2 開演時間、プログラムなど詳細が決まりました。下記、「音の絵文庫」欄をごらんください。

○ 「祝ストリートミュージシャン10周年 TOMA saxライブ」予約券はおかげさまで完売となりました。ご予約、ありがとうございました。

青山学院高等部同窓会ホームページに載りましたhttp://www.ne.jp/asahi/aoyama/shs.org/links/bunka.html ○ 「栗原小巻 朗読のうたげ」(仮題)9月 21日(日)午後に決まりました。
綜映社3作品上映スケジュール ○ 「地の群れ」   116分 上映スケジュールラピュタ阿佐ヶ谷     4月2日~5日 15時30分 9日~12日 13時山梨県テアトル石和 4月19日~25日神戸映画資料館   5月16日~18日 ○ 「祭りりの準備」ラピュタ阿佐ヶ谷 3月30日(日)~~5日(土) テアトル新宿    5月26日夜一回 トークショーつき ○ 「めぐり逢い 鴎よ、きらめく海を見たか」ラピュタ阿佐ヶ谷 3月19日~25日

音の絵文庫朗読会 ○ 「あなたのこころに」Vol.2」 近江楽堂(オペラシティ3階) 7月5日(土)午後1時40分開場 2時開演

 

ストリートミュージシャンTOMA苫米地義久コンサート Vol.2
2014年12月7日(月)
14時~15時30分(開場13時30分)
TOMA徳の蔵
場所:「徳の蔵」 (三宿)
会費:1.800円
定員35名

予約制 会場は、苫米地さんの家の前。明治2年に長野飯山に建てられた酒蔵です。
小さな蔵ですので、ご希望の方はお早めに予約をお願いします。チラシのサイズはA5です。                      祝ストリートミュージシャン10周年 TOMA saxライブ 公演終了 満員御礼
                           2014年4月26日(土)午後2時開演 開場1時45分○ステージP4260241
          旧前田侯爵邸洋館・大客間 (重要文化財 駒場公園内)
おかげさまで大変好評のうちに終了いたしました。
  緑の風が吹き込む壮麗な洋館に、サックスの音色がさわやかに響き、すてきなときが流れました。ご予約が多く、お断りした方には誠に申し訳ありませんでした。次回、よろしくお願い致します。

  

○tomaを背に 縮 P4260247

ぼくは楽器運搬も自転車!楽器運搬も自転車です。

 

ニュース

○2014年平成26年2月19日(水) 新規更新

「あなたのこころに」Vol.1追加公演 2014年1月25日(土)は、大好評のうちに終了致しました。 ご来場の皆様、ご支援、ご協力頂いた皆様に心から御礼申し上げます。

○「あなたのこころに」Vol.2(8月5日土曜日午後 近江楽堂)の演題に関しまして 泉鏡花「高野聖」を予定しておりましたが、会場の問題等もあり、誠に勝手ながら目下再検討をしております。3月中には決定してチラシを作成致します。「高野聖」をご期待されていらっしゃった方には大変申し訳ありません。いつか実現したいと存じておりますので、今回はご容赦くださるようお願いします。

○「ストリートミュージシャンTOMA sax ライブ」 上演決定! 日時:2014年4月26日(土)午後(開幕時間未定) 場所:旧前田侯爵邸洋館(重要文化財) -竹馬の友、苫米地義久・路上ソロ演奏10周年記念ー 主催:綜映社 大塚 汎 詳しくは、今月2月下旬までに本サイトで公表致します。乞うご期待!

○熊井啓監督の傑作 「地の群れ」 40年ぶりに上映日時決定! 1 ラピュタ阿佐ヶ谷 2014年4月2日(水)~5日(土) 15時30分 9日(水)~12日(土)13時

2 神戸映画資料館 2014年5月 16日(金) ①13時30分 17日(土) ①13時30分 (上映終了後トーク) ②16時30分 18日(日) ①13時30分 ②16時 ※詳細は決まり次第順治ご報告します。

2014年元旦

謹賀新年 本年もよろしくお願いします。 「あなたのこころに Vol.1 ー童話の調べー」(2013年12月月8日、公園通りクラシックス)の上演は、おかげ  さまで満席、大好評の内に終えることが出来ました。ご来場頂きました皆様、ご支援下さいました沢山の皆様に、心より御礼申し上げます。

今後の活動予告 ①「あなたのこころに」次回、Vol.2(7月5日土曜日午後)

② 栗原小巻出演「朗読の宴」(仮称)、今秋9月、上演決定。 詳しくは春過ぎに当ホームページにおいて公表致します。どうかご期待ください。

③ 「地の群れ」上映決定。 熊井啓監督の傑作(綜映社・ATG 1970年)がラピュタ阿佐ヶ谷でこの春に上映されます。上映日、上映時間は分かり次第、お知らせします。この機会に是非ご覧下さい。

2013年8月17日(土)   「地の群れ」上映に向けて ②熊井啓監督と大塚和 出会い

2013年6月9日(日) 「地の群れ」上映に向けて ①熊井啓監督と大塚和 はじめに

 

② 出会い

   熊井啓監督は自著「映画と深い河」のなかで、1953年(昭和28年)5月に映画を志して上京し、関川秀雄監督の『ひろしま』の助監督に就いた後、つぎの仕事を求めて劇団民芸で映画のプロデューサーをしている大塚和氏に会っていただくことになった、と書かれている。熊井さんは松本の学生時代に、父が発行していた雑誌「映画手帖」の愛読者だった。一方父は、この2年前の1951年から民芸の映画プロデューサーとして、『三太と花荻先生』(大黒東洋士脚本、鈴木英夫監督)、『ある夜の出来事』(横光利一原作、稲垣浩脚本、島耕二監督)、『母のない子と子のない母と』(壺井栄原作、若杉光夫監督)、『愛の砂丘』(木下恵介脚本=1953年度ブルーリボン脚本賞、青柳信雄監督)などを、宇野重吉、滝沢修、北林谷栄ら劇団民芸の俳優総出演で精力的に創り始めていた。

   ふたりの出会いについて、熊井さんは同じく「映画と深い河」のなかで次のように書かれている。

――大塚さんは三十八歳、全身に精気がみなぎっている感じだった。私は二十三歳、ほんの駆け出しの助監督だったが、大塚さんは長時間、話を聞いてくださり、私の書いたシナリオを読んで上げるから、家に届けるようにと言われた。翌日、私ははじめて世田谷区代沢の大塚さん宅を訪れた。ドアを開けると、少年の汎君と公子夫人とが姿を現した。私はシナリオの入った紙包みを夫人に渡し、ホッとして外へ出ると、やわらかな秋の日ざしがコスモスの咲く広い庭いっぱいに散っていた。こうして、大塚家の皆さんとのお付き合いが始まったのだった。――

   ぼくは昭和19年生れだからこのころ9歳だ。ふしぎなもので、熊井さんの文章を読んでいるとなんとなく、痩せ型で背が高く大きな目が印象的なそのときの熊井さんの面影が目に浮かぶようだが、実際に記憶にあるわけではない。我が家へ見えた熊井さんの最初の記憶は、それから7,8年経った頃かと思う。笑うととても人懐こい顔になるのが印象的だった。

  このとき熊井さんが持ってこられたシナリオは百姓一揆の話で、父も、また宇野重吉さんも気に入ったが、予算が大変かかるので映画化はされなかったそうだ。しかし父はそれで熊井さんの才能を認めたのだろう。熊井さんは希望通り、1954年の民芸映画、『愛』(井上靖原作、若杉光夫監督)にサード助監督としてつくことになった。

 

   ところで昨年(2012年)の秋、ぼくは関川秀雄監督の『ひろしま』が狛江で上映されることを新聞で知って見に行った。映画は圧巻だった。アメリカによる原爆投下直後の広島市内の凄まじい惨状が延々と続く。思わず目をそむけたくなるほどだが、原爆がもたらした恐ろしい実態をまず直視することが大事なのだと映画は主張する。広島市の当時の人口35万人のうちの3分の1以上もの人命を、その時ただ一発の爆弾が奪ったのだ。そして、八木保太郎の脚本によるドラマが見る者をひきつけて止まない。なんといってもラストシーンがすごい。原爆投下から7年後の広島。教会の鐘が絶え間なく鳴り続ける広場へ向かい、エノラ・ゲイが投下目標としたT字橋の上を、原爆への怒りと平和への想いを込めた市民たちの行列が延々と続く。このモブシーンに9万人もの広島市民がエキストラとして参加したそうだが、さらに圧倒的なシーンがラストを盛り上げる。原爆で命を奪われた月丘夢路扮する教師と生徒たちや登場人物たちの親兄弟子供たち等、無数の人びとが川からあるいは地面から甦り、この大行進に力強く加わるのだ。甦った死者たちは無言だが、戦争だけはもう二度としてはいけないと叫んでいるように見える。平和憲法を変えようなどということはとんでもないことだと叫んでいるように見える。

 

   冒頭に書いたように、『ひろしま』は熊井監督が初めて助監督として参加した作品である。それで今は亡き熊井監督の代わりに、奥様でポプリ研究家の熊井明子さんが映画の後、熊井啓監督とこの作品について講演された。会の終了後、ぼくは明子夫人から『ひろしま』の上映プロデューサーである小林一平さんを紹介された。小林一平さんは彼の父上である小林太平氏が『ひろしま』のチーフ助監督だったことから、約半世紀も倉庫に眠っていたこの映画を探し出して、全国各地で精力的に上映活動をしていられる方で、その様子は各新聞が大きく報道している。ところが奇遇というのか、熊井監督を父に紹介したのは小林一平氏の父上の小林太平氏であることが、父の追悼本『大塚和 映画と人生』(えいけいあい企画 1992年)に寄せられた熊井監督の一文からわかった。

   映画『ひろしま』は、父と熊井さんとの出会いのきっかけを作った方のご子息との出会いも用意してくれていたような気がする。

  

   熊井さんが助監督についた『愛』が完成した1954年、日活が映画製作を再開し助監督を募集したので、熊井さんは受験して日活に入社した。その翌年、父もまた民芸在籍のまま日活の契約プロデューサーになったので、熊井さんと父は再び同じ製作現場で働くことになった。こうしてふたりの一本目の作品『日本列島』(1965年)の実現へ向かって長い時間が流れて行くことになる。次回は、『日本列島』についてご紹介する。(大塚 汎)